伝わる空氣・足りない免疫。

自分の意志で、見ず知らずの他人がいる場所に行くとか居るとかするのは苦にならない。自分で選んだ行動だし覚悟はできた状態で向かうから。それに見ず知らずの他人故に、僕の欠点や弱点を知らないので氣楽に接する事も無視する事もできるから。さらにいえば、【世間一般の普通の人たち】の行動や言動を観察して研究もできるから、楽しくさえある。

もっとも観察にも注意点とテクニックが要る。じろじろと見ないようなさりげない視線。怪しいとか不快とか思われない服装と行動。通行や運転などの移動中でもできるが、集中しなければ危ない事もあり、大抵は落ち着いて居られる場で、読書や勉強をしながら行う。例えば、

 

①図書館

②ホテルのロビー

③駅や病院の待合室

④食事できる店

⑤映画館

⑥飲み屋

⑦喫茶店

⑧スタバ

ファストフード店

⑩ネットカフェ

⑪公共交通機関の中

 

など。

 

但し、上記の場が苦にならないとか落ち着くとか言ってもこの安寧が破られる場合がある。

 

【周囲への配慮や遠慮ができない人間】が出現した時である。

 

 

どんな人間の事かというと、

 

・移動時の足音がデカすぎる。

・移動時に走る。

・自分の移動方向に目を向けず行動して他者にぶつかりそうになる。

・自分の荷物や備品の出し入れ・使用を乱暴に行い、それによる騒音をたてる。

・自分で持ち込んだ食品を食い、飲み物を飲む。音までたてる。

・(その必要性がないのに)装着しているヘッドホンから絶えず音楽を聴き続けながら行動しているために上記5つの全てをやっている自分に気付かない。
 ・(その必要性がないのに)デカい声を挙げる。

・仲間だか身内だか知らないが複数で来て(その必要性が無いのに)デカい声で会話する。

・歯を磨いていないのか、息が臭い。
・妙な飲料かガムか菓子を食べてきたのか、息が臭い。
・風呂に入っていないのか身体全体が臭い。

・おしゃれの一種と思っているのか、或いは、自分の体臭を隠すつもりか、その他、何等かの理由により、周囲の臭氣を制圧して周辺人物の鼻を曲げるほどの強烈なニオイのする化粧をしている女性。

・咳・くしゃみ・鼻水すすり・鼻かみ・げっぷを遠慮会釈も無く目いっぱいやる。挙句の果ては、唾まで吐く。

・とにかく(その必要性も無いのに)、同じ室内にいる無関係な他人の五感を引きずり込む様な【余計な事】をやらかす。
・喫煙場所でもないのにタバコをすいだす。

 

 

こういう人たちが出現すると僕は著しく氣が減退する。

大概、こういう人たちは悪氣があって故意にやってるわけではないらしい。周りに注意が向かないんだろうし、そもそも迷惑行為とは思っていない様子である。

僕が彼らの指導者になるのはおこがましいし、余計なトラブルになるだろう。

なので責任者に注意してもらって収める。ただ、僕はその後はその場を離れる。

悪氣がなくとも無神経な人間は、その行動は、僕を蝕む空氣のようなものとなって伝わってくる思いがする。

 

彼らの人間性を卑下するのではない。とりわけ今の僕は、自分の精神を守るために【退避行動】をしなければ、まともに生きていられない状態だから。

 

世の中は良い人・尊敬できる人ばかりではない。むしろ嫌な人との関わりが心に残る。

 

そういう場合の免疫のようなものを獲得しながら、人は生きていくのだと思う。

 

しかし今の僕は全体の能力が減弱している。

 

死なないために、逃げて、隠れて、生きながらえている。